漫画家・幸村誠さん（プラネテス 、ヴィンランド・サガ）から頂いた推薦コメントの全文を公開！

ネタバレを含みますので6話まで視聴後にお読み下さい。

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「地球外少年少女」感想
幸村誠 2021.12.16.

心葉ちゃん死ななくてよかった・・・・ほんとよかった・・・・。

ありがとうございます。たいへん楽しく視聴いたしました。１５年待ちました！待った甲斐があった！もうメガネすら要らない！どこでもPCどこでもスマホ！そんな未来が来るんだろうなぁ。「こんな未来がきっとくる」と思わせてくれる世界観とガジェット。やっぱり「電脳コイル」の磯光雄監督ですねー。

ハッとさせられたのは美衣奈ちゃんの「地 球 っ て 本 当 に あ る ん だ ね」という、あのセリフです。よく伝わる。宇宙へ出た人間の生の感想というのはああいうものなんだろうな、と思わされます。美衣奈ちゃんアレを言う時だけ宇宙チューバーの演技のない素の声でしたね。いいセリフだなー。
地球を離れてはじめて、地球が「ある」と実感できる。空気のようなものなんでしょうね、地球って。普段地表に暮らしている分には、足の下にあって当たり前。でも汚れたり壊れたり無くなったりしたらとても困る。地球のことを真剣に考えるためにも、一度地球を離れてみる。それだけでも宇宙開発を進める意義はあるような気がします。

作中世界も現実世界同様、増えすぎた人類が地球環境を悪化させている！ただちに人口を36.79%減らさなければ！という事態なんですね。人類が増え続け、リソースはどんどん減っていく。拡がる貧困や格差。気温上昇と自然破壊。こんな時よく聞こえてくるのが「台所が厳しいというのに宇宙開発なんぞに金を使う余裕がどこにある」という言葉ですが、逆逆、ってボクは思うんです。厳しい時こそ宇宙開発しなければ。現状、地球の表面空間だけで資源や人口、環境問題などをやりくりしていても打開のメドが立たないのだから、新しい可能性や発見を求めて地球外へ出ていくのは正しい選択だと思うのです。冷蔵庫にわさびしか入ってないならハンガーノックになる前に買い物に行くし、お金がなかったらバイトに行く。ゆりかごにこもってわさびを舐めていても窮状を打破することはできない。
そして限られた人数を、窮状打破の可能性を託して地球外へ送り出すなら、それはもうまず少年少女であるべきでしょう。子供は未来そのものだもの。たくさんの子供達に、地球が「ある」ことを実感してほしいな。当たり前と思っていることを再発見してほしい。外へ出て、いろんな経験や失敗をしてほしい。めちゃ賢い彗星と量子リンクしたりしてほしい。

そんな、おとうちゃん丸出しの気持ちで拝観いたしました。ウチの少年達にもきっと観せようと思っております。
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オリジナルアニメ『地球外少年少女』後編
新宿ピカデリー他にて各2週限定劇場上映中
劇場公開限定版Blu-ray&DVD発売中
Netflixにて全世界配信中

公式Twitter：@Chikyugai_BG
前売券：https://tix.to/IYqLPlwE